メールマガジンとっとり雑学本舗


第469号(2005年05月27日)「とっとり豆知識」より

 ●鳥取県のたたら製鉄を知る〜近藤家〜

   鳥取県西南部に位置する日野町根雨(ねう)は、出雲街道と日野往来の
  分岐点の宿場町として栄えた町で、現在も古き町並みを残す風情のある地
  域です。
  
   そして、山陰の鉄山稼業の「たたら製鉄」が盛んな地域でもありました。

   たたら製鉄は、大量の砂鉄と木炭を原料に、炉の中で3日3晩燃して鉄
  の塊が作られます。
  
   日野川は砂鉄の宝庫のひとつであり、山の土砂を崩し水を流し所々に水
  がたまる場所を作り採取していました。
  
   日野地方では700年も昔から鉄鋼を生産していたようですが、江戸時
  代から需要が高まり、備後から移住してきた近藤家の2代目喜兵衛が17
  79年製鉄事業を起こし、輸入により鉄価が暴落する大正10年まで製鉄
  されていました。
  
   最盛期には、日野郡内の約3人に1人が、この近藤家の事業にかかわっ
  ていたといわれ、「根雨の豪商」として知られています。現在も根雨の神
  社や寺院には近藤家寄贈の鳥居などを見つけることができます。
  
   2000年の鳥取西部地震で被災した近藤家の蔵から、古文書が文書箱
  400個分、県立公文書館へ移され、一部公開されてきました。中には当
  時の砂鉄採取や木炭の生産、製法の秘伝などが記録された書物や、作業風
  景の貴重な写真などが多数あります。
  
   たたら製鉄の古文書がまとまって存在しているのは、全国でもこの近藤
  家だけということで、地元での公開が期待されていました。
  
   来月6日に開催される、出雲街道の歴史を訪ねる会〜間地峠(まじとう
  げ)の茶屋を復活〜に合わせてこの古文書の地元での一部公開が決定しま
  した。
  
   近藤家所蔵の古文書は全部で20万〜30万点ということで、定期的に
  入れ替えをしながら、日野総合事務所では約20点、日野町図書館では約
  30点の古文書と明治期の写真のパネルを合わせて展示します。
  
   参勤交代の宿場町の代表の一つに数えられる近藤家、鳥取県の歴史探訪
  もなかなか楽しいものですよ。
                                (K) 
  
    ○出雲街道の歴史を訪ねる会〜間地峠の茶屋を復活〜
      http://db.pref.tottori.jp/saizi17.nsf/June?OpenForm

    ○日野町ホームページ
      http://www.town.hino.tottori.jp/dd.aspx

    ○日野郡のたたら展
      とき:6月1日(水)〜27日(月)
      場所:日野総合事務所(土・日曜日休み)
         日野町立図書館(火曜日休館)